今まで、採用活動が上手く行かない原因をいろいろ考えていました。
中小企業の採用活動は、全然採用できない!採用してもすぐ辞める!という感じで、ずっと採用活動を続けざるを得ない事態に陥ることもしばしばあります。
採用失敗回避へ企業がやるべきこと
採用活動が上手く行かないのは、企業と求職者にそれぞれ問題があります。
企業の問題として、今まで触れたポイントは以下の通りです。
(1)目的→目標→戦略→戦術から欲しい人材像を明確にしましょう
「人材像を明確に!」(2)求職者が本当は気にしている、社風や人間関係について、良い点も悪い点も含めて客観評価し開示しましょう
「求職者も戸惑っているようですよ」
「会社と個人の相性について」(3)主体性をもって採用活動をしよう
「就職エージェントはどうでしょう?」
以上が私の結論です。
でも実践するのは難しいですよね
しかし、これだけだと「ではそれをどう実践するか?というのが分からん!」と言われそうです。確かにそう。
一つ目の「必要な人材像を戦略から落とし込め!」なんて言われても、実際には、戦略から考えるのはかなりきつい。
結局、自分たちに必要な人材とは、技術的な理解力のある人?社交性のある人?信頼できる人?どう定義していいか分からないままです。
そうなると「若くて、同業の営業経験があって、頭が良く、性格も良く、周囲と協調出来る、例え相手がパワハラおやじでも上手く受け流せる人」と総花的かつ抽象的に良い人となっちゃう。具体化し難しい。
具体化すると言っても、せいぜいスキル面は、あんな社員みたいな。。マインド的にはこんな社員みたいな。。。
となるかと思います。
あんな社員・こんな社員が文化を形成している
でも実は「まずはそれでいいんじゃないか?」と私は思っています。
というよりその思考を推し進めて行けば、自然とどんな人材が欲しいか決まってくる。おまけに答えは求職者が持ってくるとも思っています。
こんな考えどうですかね?
どの会社でも、その会社のその分野の第一人者っていますよね?
上記の「あんな社員、こんな社員」のモデルになるような人です。
また、どの会社でも苦労したな。というエピソードはありますよね?例えばトラブルを乗り越えたとか。
そして大抵は、この第一人者とかエースと呼ばれる人か、経営者がその苦労を乗り越えていますよね?
その「どうやって乗り越えたか」は、例え明文化されていなくても、皆さんの共通認識になっていますよね?
そういうエピソードこそが、その会社の文化そのものです。
文化に適合しそうな人を見つけ出すために独自の問題を作る
そのようなエピソードを多少デフォルメして、課題として出す。「こんな問題が発生した、あなたならどうやって解決に導きますか?」という問いを出して、文章で答えてもらう。事前課題として出すのが良いと思います。
出題するには多少コツが必要ですし、トンチンカンな回答も多くなると思います。
でも中には、自分たちの思考と同じプロセスで解決しようとする人や、「こんな方法があったか!」と感心させられる回答もあるでしょう。
これこそが、本当に欲しい人材です。
本当に必要なのは自社に合った考え方
これはスキルに特化しています。しかも考え方という素質に注目しています。
こう書くと、一見、「気が合う人を採用し続けた末路」で紹介した会社のように見えるかもしれませんが、あちらは社長が情緒的に気に入った人、こちらはスキルや素質的に合っているかどうか可能か限り客観的に評価するのですから、大きく違います。
そして、本当に大事なのは、「同じ業界の経験」より「自社に合った考え方」の方ではないでしょうか?
素質(考え方)さえしっかりしていれば、やり方は教えることが出来ますよね?
一番苦労するのは、「価値観が全く違う」「理解力がない」という人に、教えるこではないですか?
ということで、私はこの方法をお勧めします。
あっ「そんな事前課題出したら、誰も来なくなっちゃうよ!」という声が聞こえてきそうですね。
私はそうでも無いと思うんですよね。そのことは別の機会に書こうと思います。