こんな社風は嫌だ~トップが野党~

  • 2021年1月18日
  • 2021年5月18日
  • 社風

今どきの採用/就職は、失敗が多いと考えています。その原因は、本当は大事だと思う、以下の2つについて、企業が明確にしない点が原因の一つと考えています。

(1)企業が必要としているスキル
(2)社風や人間関係

この2番目の“社風”について焦点を当てようと思います。
それ次第で、採用が覚束なかったり、せっかく採用しても早期退職になってしまいますので。
(過去、私が実際に見聞きした中で、社員目線で「これはキツイだろうな」と思った実例を紹介します。極端な事例もあって直接参考にはならないかもしれませんが、こんなこともあるのか。程度に考えていただければと思います。)

なぜ社風?という点はこちらを参照ください。

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今回は「トップが野党」です。

日本の政治を見ていると、野党というのは気楽なもので、与党がやっていることの粗探しばかりです。
当事者たる与党は、自分たちがアクセスできる各種データを十分に検討した上で、当事者として、政策を実行するはず(傍で見ているとそうでもない?なんてことも多いのは確かですが。。)。

しかし、政策は、将来の未知な事を取扱うので、間違うこともあれば、十分な成果を挙げられないこともあります。政治における野党というのは、本来自分たちもデータを十分検討して、与党の政策の対案を出すことで、与党の抜けを補う存在と私は考えます。

ところが、現実にはそうなっていない。政策の結果での批判はまだましな方で、予断や猜疑に基づき的外れな批判、そもそも完璧であるはずの無い政策の粗探しに終始する印象があります。

とりあえず政治の世界は置いておいて、会社で本来与党であるトップが、上記の野党のような振る舞いをするとどうなるでしょうか?
これは現実にはなさそうですが、実際にあったお話しです。
ただ、情報入手先が一方に偏っており、本当のことろは分からないという点は、予めお断りしておきます。(その後の経過を見ている限りでは、当たらずと言えども遠からず。と思っていますが)

新規事業

会社経営をしていれば、新しい事業を始めるということはあるでしょう。そしてそれを部下の一人に任せるということもよくあることと思います。

私が知っている会社(以降A社とします)も、ある時、中堅社員の一人をリーダーとして新規事業を始めました。その背景には、今までの事業だけでは先細りになるだろう。という予測があったようですから、本格的な新規事業開発の取り組みと考えて良いでしょう。

このリーダーは、新規事業は未経験でしたが、抜擢されるだけあって、自分で調べる力、他者から学ぶ力、アイデアを出して、それを実行する力など、優れていたと思います。

大抜擢なので本人も勇躍して取組み始めたようでした。

試行錯誤の連続と批判

そもそも新規事業の立上げそのものが、A社にとっても初体験でした。リーダーも新卒で入社した人ですから、初体験です。

過去に蓄積されたノウハウもありませんから、何から何まで試行錯誤の連続で、なかなか結果が出ない。

こうなるとお決まりのパターンで既存事業をやっている部署などから「自分たちが稼いでいるお金でなに遊んでるんだ?」という感じの批判が起こります。

普通はこの手の批判は出るのが当り前ですし、それを抑え込むのが経営者の仕事。
A社の場合も、そもそも社長の肝入りで始めた新規事業ですから、社長も当事者の一人です。その立場で、他部署に状況説明をするなり、批判を抑えるなりすると思うのですが、真逆で、当の社長が批判の急先鋒になってしまいました。もうすでにこの時点で野党です。

目的不明な批判

A社のリーダーに私が聞いた限りでは、予断や猜疑に基づく的外れな批判。しかも目的が分からない。

詳細は省きますが、何かをやっている、あるいは何かをやっていない。という批判を社長からされる。その全てが既に検討し説明済のこと(要は誰でも思いつくようなこと)なので、改めて説明すると、納得したような顔をして引き下がる。しかし、別のところで(陰で)リーダーの直属の部下や、他部署の人間にこの件を題材に批判を繰り広げる。

第三者の私から見ても「それ、言いふらして何したいのよ?」という内容だし、この社長はどういう立場で言ってんだろ?と。目的が分からないので、A社のリーダーへのアドバイスが出来ず、戸惑ったのを覚えています。

新規事業は頓挫

結局、A社は、件のリーダーが持たなくて、新規事業は頓挫しました。
最後の方で改めてリーダーに話を聞きましたが、一番辛かったのは「一緒に頑張ってきた部下にない事ない事(ある事ない事ではない)を吹きまくられたこと」、彼はこの時点でA社の社長に幻滅していたので、私も退職を勧めました。

「批判そのものは必要だと思う。でも、会社のプロジェクトですからね。基本姿勢としては、一緒にやって欲しかった。せめて邪魔しないで欲しかった」というのが彼の最後の弁でした。

会社に当事者でない人は不要

新規事業に限らず、部下に任せたものの、どうも思うように行かない。結果がなかなか出ない。ということもあるでしょう。ついつい批判めいたことを言ってしまうこともあるでしょう。

しかし、そもそも必要なことだから、それを実施しようとした事のはず。その必要なことを部下に任せたのは自分である以上、自分も当事者でしょう。

当事者であれば、単に批判する以外にも打つ手は沢山あるはずです。逆に言えば批判に終始している時点で、野党でしょう。

トップが野党気分で、批判に終始して、結局当初の目的も達成できない。そして元々は期待していた人材を失うなんて馬鹿げたことです。

会社に限らず組織というのは、ある目的を遂行するために集まった集団です。その意味では役職に関わらず、そもそも会社という組織には、当事者でない者は不要でしょう。

私も、社長が不良資産みたいな、この会社は危険だと判断し、以後は関わらないようにしています。

会社は商店じゃない。
組織を作り「会社」を作ること 採用はそのスタート地点

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