こんな社風は嫌だ~下請マインド~

  • 2020年8月11日
  • 2021年5月18日
  • 社風

今どきの採用/就職は、失敗が多いと考えています。その原因は、本当は大事だと思う、以下の2つについて、企業が明確にしない点が原因の一つと考えています。

(1)企業が必要としているスキル
(2)社風や人間関係

この2番目の“社風”について焦点を当てようと思います。
それ次第で、採用が覚束なかったり、せっかく採用しても早期退職になってしまいますので。

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前回の「パワハラ」に続き、今回は経営者の「下請マインド」です。断っておきますが、業態としての「下請」ではありません。

下請ビジネスの定義

まず、誤解があるといけないので定義を明確にしましょう。

下請ビジネスというのは、「顧客に課題があって」、「顧客はその課題の解決策も分かっている」。
「ただ何かの事情で自分ではそれが出来ないから、誰かにやってもらう」。

という顧客の要求に応じる形のビジネスです。

顧客は、課題と解決策まで分っているのですから、その解決策を上手くこなせる相手を見つければよいです。
一般的には解決策を見出すのが一番大変ですから、その解決策さえ見出せば、ものすごく高度な分野以外は、それを実行する人は山のように存在します。

なので、下請けビジネスというのは、品質・コスト・納期だけの競争になりがちです。
これが大きなデメリットとなります。

一方で、メリットは、元請け会社との良好な関係が続けば、収入の安定化がし易いという点があります。

メリットの最大化とデメリットの最小化が経営ですよね

前途の通り、下請けビジネスというのは、品質・コスト・納期だけの競争になりがちです。
そのデメリットを認識の上、対策を講じるというのが経営だと私は考えます。

例えば、
(1)基盤として、下請型のビジネスを置き、経営を安定させつつ、新たな事業開発をする
(2)「そりゃ収入の安定が一番!」と下請ビジネス一本で行くと決めた上で、小口の取引先を多数持つ(いざとなったら断っても痛手が少ない)
(3)技術を磨いて、その分野では圧倒的な存在になり、元請け会社に対して優位な存在になる

なんて感じですよね。多くの経営者がやっていることです。

そうじゃないケースも結構あります

なんてことで、真っ当な経営をしていれば、業態として「下請」でも問題はないです。

問題が生じるのは、当の経営者が、下請のデメリットに対し手を打っていないというケースです。私はこれを経営者の「下請マインド」と呼んでいます。

何度も言いますが、下請けビジネスというのは、品質・コスト・納期だけの競争になりがちです。
そしてそのしわ寄せは、末端に社員に行きます。

極端に言うと、価格競争が激しい場合、最終的には社員の給与に手を付けるでしょう。納期が厳しければ、過重労働に向かいます。
そして次にくるのはサービス残業。
最後は何年か前の電通のように社員の自殺。となります。

まぁこんな極端なことは稀ですが、社員が影響を受けているケースはよくあることです。

結局は経営です

前述の対策は今は出来ていなくても良いです。そもそもそう簡単に実現できるものでもない。

出来ていなくても「基盤として、下請型のビジネスを置き、経営を安定させつつ、新たな事業開発をしてるんだ!」「下請のデメリットを小さくするために、小口の取引先を多数開拓するんだ」と方針を示した上で、そちらに向かっていること。
そして、社員がそのことを理解していることが大事。

しかし、対策の方向が見えず、「品質・コスト・納期だけの競争になる」というデメリットを社員に背負わせているだけだと、社員が考えたら、辞めることもあるでしょう。

そして、仮にその理由で辞めたのであれば、その社員はそう考えるだけの素養があるということ。
これは勿体ないことです。

会社は商店じゃない。
組織を作り「会社」を作ること 採用はそのスタート地点

「求人しても集まらない。面接に来たけど全然マッチしない。入社したけど1ヶ月で退職してしまった。」こんなことの繰り返しで、ずっと]採用活動を続けている。そんなことありませんか?

「曖昧な定義で“戦力”になりそうな人を探す」より「“戦力”を定義し」、「組織を作り」、その上で「自社にマッチした考えの人を採用し」、「育て」、「戦力にする」と視点を変えてみましょう。

これすなわち経営。採用活動こそが最初に経営の力が試される場なのです。

>クソゲー採用を卒業しませんか?

クソゲー採用を卒業しませんか?

求人しても集まらない。面接に来たけど全然マッチしない。入社したけど1ヶ月で退職してしまった。こんなことの繰り返しで、ずっと採用活動を続けている中小企業が多いです。
私はこれを「採用活動のクソゲー化」と呼んでます。クソゲーとはルールや設定が酷すぎて、終わらない、つまらないゲームのこと。
今までの習慣やルールを変えて、まともな採用をしてみませんか?そう考える方はこちらまで。

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