失敗をオープンにする

私が新卒から29年間勤めた会社、入社当初は酷いものだったのですが、3年目に入社して来た上司は素晴らしい人でした。

後年その人とちょっとトラブルになりまして、今はもう会うことも無いのですが、若かった自分にとっては、大いに刺激を受け、成長させてもらった存在。
ある時期までは、自分にとって理想の上司でした。

ここのブログは、企業の採用や教育を考えて行こうというのがテーマですので、過去私が部下として経験したマネジメントや経営手法を紹介したいと思います。

今回は、「失敗をオープンにする」です。
実際にはかなり難しく、条件が整わないと実現不可能だと思っています。

「失敗は成功の母」と言われますが

「成功は失敗の母」言われますが、正しく失敗経験は宝の山でしょう。

人生には失敗が付き物。だから、失敗から何を学ぶかの方が重要とよく言われています。
企業も同様に、失敗そのもの云々より、失敗から得られるノウハウの方が重要と思います。

というより、企業は少々の失敗ではビクともしない。繰り返しますが「失敗が成功の母」であれば、少々の失敗ではビクともせず、何回でも失敗できるということが、成功の確率を上げることになります。(私は、企業が企業である価値というのはこの点にあると考えます)

ところが現実にはなかなか上手く行きません。

私がいた会社も、この件はなかなか上手く行きませんでした。逆に上手く行ってないから、方針として出てた面があるのですが。

失敗の原因は単純ではない

ということで、自分の経験を含め、上手く行かなかった原因をいろいろ考えてみました。

複合要因が多い

一般的に「失敗」が起こる原因は、一つではなく複数あります。
複数の原因及び偶然の要素が重なって失敗に至るというのがほとんどでしょう。逆に言えば、複数ある原因の一つでも回避すれば失敗は起こらないのですが、その複雑な絡みを解きほぐすことが出来ず、原因究明は頓挫することが多いです。

ビジネスでの失敗はほとんどが最上流で原因が作られる

私の経験では、ほぼ全ての失敗は、最上流、つまり営業のミスが一因です。営業が仕事を取りたいがために出来ると言っちゃったとか。。。しかしそれはまず見えません。

成長途中で力不足がほとんどで、原因も何もない

私が居た会社では、OJTと自主勉強が主だったこともあり、力不足という側面が大きかったです。失敗の原因をオープンにすると言っても、そもそも本人の力不足は承知の上でやらせているので、ほとんどがマネージャ層の問題、指導力とリスクマネジメントに帰結すると思います。
ただし、この層はそれを認めません。また前項同様見えにくい分野です。

力関係でミスした人が決まってしまう

私の居た会社では、失敗原因のオープンにすることを個人に任せるという形を取ってました。そもそもこれが間違いです。
前項までで述べた点を考えても、当事者の中で、最も分かり易いミスを犯した、末端の力の弱い者がやり玉に挙げられて終わり。というケースが多かったように思います。

誰もが自分の責任にはしたくない

上記に加え、人間の本能と言うか、そもそも失敗したときに、「自分にミスがありました」なんてことはまず言えない。結局言い訳に終始するなんてことになります。

どうしても責めてしまう

こちらも人間の本能でしょう。
失敗の報告を受けた上司は、属人的な問題と捉えがちで、どうしても一人を責めてしまいます。

小さい範囲では上手く行くだろう

私が居た会社でも、大方上手く行ってなかったのですが、ごく小さなグループで一時期だけ成功していたケースがありました。
その条件は以下の通りでした。

  1. そのグループの所属社員と責任者の間に信頼関係がある
  2. 本人ではなく、責任者が失敗原因の調査をし、必ずフィードバックする

しかし責任者が、前章で挙げた点に一度でも触れると(例えば「本人の力不足」を不用意に責めてしまうなど。この場合、少なくとも本人の力不足とマネジメントが稚拙だったの複合要因でしょう)、この信頼関係はあっという間に崩れ、失敗そのものの隠ぺいに向かいます。

小さい会社の強みになる

以上から、「失敗をオープンにする」は小さい会社、小さい組織で、マネージャがかなり気を付けて行けば、実現すると考えています。

「失敗は成功の母」と考えれば、この点は大手に対しての強みになり得ますね。

会社は商店じゃない。
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